法務省と厚生労働省は25日、三菱自動車やパナソニックなど4社の技能実習計画の認定を取り消した。計画と異なる作業をさせていた三菱自の27人、労働基準法違反で罰金を科されたパナソニックの82人を含む計136人の実習生が対象だ。
4社は5年間、技能実習のほか、4月導入の在留資格「特定技能」で新たな受け入れができなくなる。取り消しの公表は2017年11月の技能実習適正化法施行以降、大企業では初めて。【日経新聞2019年1月26日】
今回の認定の取り消しについて、ポイントは2つ
① 三菱自動車とパナソニックでは取り消し理由が異なる
「三菱自動車」・・・技能実習生に対し、実習計画外の作業を行わせていたため。
「パナソニック」・・・技能実習生とは別の社員へ違法な長時間残業をさせたことによる労働基準法違反による罰則が確定したため。
技能実習生の認定取り消しは、技能実習生だけでなく日本人労働者を含めた労働環境に注意しなければなりません。技能実習計画に基づき実習を行うことはもちろんのこと、その他法令違反による罰則を受けた場合、それが実習生と関係のないところであったとしても認定を取り消されます。「技能実習法 第十条(認定の欠格事由)」
② 「特定技能」の受け入れも5年間受け入れができない。
2019年4月から導入される在留資格「特定技能」についても新たな受け入れができなくなります。 「技能実習」が無理なら「特定技能」で、ということはできません。
今回、大手企業において取り消しが発表されたということで、今後全国各地でも認定の取り消しが増えていくと考えられます。
監理団体の許可の取り消しもでていますので、計画違反、法令違反が無いかについて今一度社内で確認を行うようにしてください。