改正高年齢者雇用安定法の施行に伴い、平成25年4月1日までに、
会社は65歳までの安定した雇用を確保するための措置を講ずるよう
義務付けられました。


「65歳までの安定した雇用の確保」

この言葉、解釈のしようによっては後々大変なことになりかねません。


そもそも、この法律の趣旨とはどういうものなのでしょう。


高年齢者雇用安定法の第9条を要約すると、以下のようになります。


第9条
定年の定めをしている事業主は、65歳までの安定した雇用を確保するため、
次の各号に掲げる措置のいずれかを講じなければならない。

A:定年の引き上げ

B:継続雇用制度の導入

C:定年の廃止


では、それぞれどのような対応をすればよいのでしょう。


Aは現在設定している定年の年齢を65歳まで引き上げること、
Cは定年制そのものを廃止してしまうことです。

どちらも現在定めている年齢を変えてしまえば良いだけなので、一番手っ取り早い
方法と言えます。


Bは再雇用制度と勤務延長制度の2つの方法があります。

再雇用制度・・・定年に達した者を一旦退職させた後、再び雇用する制度
勤務延長制度・・・定年に達した者を退職させることなく引き続き雇用する制度

この制度の導入にあたっては、すべての社員に適用するのか、ある一定の基準を
クリアした社員だけに適用するのか、身分は社員のままなのか嘱託なのか、
職務内容はどうするのか等、かなり細部まで取り決めをする必要があります。


ここで第9条の条文を振り返ると、
「次の各号に掲げる措置のいずれかを講じなければならない」とあります。


つまり3つの選択肢から1つを選べば良いことになります。



ということは・・・


必ずしも定年の年齢を引き上げる必要はないのです。



と言っても、「定年の年齢を引き上げるのはダメだ」と言っているわけではありません。


何も考えず安易に定年を引き上げると、後々面倒なことになりかねない可能性が
あるということです。

しかしながら、それぞれの制度にメリット・デメリットがあるため、BやCにも
同じようなことが言えます。



では、どの制度を選択すべきか。


それはご自身の会社に一番適している制度です。


若手に技術を継承していく必要のある会社、軽易な作業に人手を多く裂く必要の
ある会社、高齢者需要の多い商品を扱っている会社など、業種や業態により
職務内容は様々です。


つまり会社によって高齢者を雇用するための理由や位置付けが違ってくる
ということになります。


現状をどうするか、という短期的な視点でなく、会社の将来を見据えた中長期的な
視点で考えることが重要になってきます。


3つの選択肢の内容ついて、次回以降もう少し詳しい説明を交えながら、
それぞれのメリット・デメリットについて触れていきます。


自社にとってどの制度が適正なのか。


十二分に吟味して頂きたいと思います。