日本列島に強力な寒波が押し寄せ、各地で記録的な大雪が観測されているようですね。


春の到来まではまだ随分と先のように感じられるこの頃ですが、企業の採用担当者の方は、
そんな悠長なことも言っておられないのではないでしょうか。


間もなく新入社員採用の時期がやってきます。


最近は中途採用が一般的で、会社によっては年を通して人の出入りのあるところが
多いため、中小企業などでは特にこの時期にという流れも以前ほどではなくなりつつ
あるように感じられますが、それでもやはり4月は入社のご連絡が他の月に比べ、
倍近くにも上ります。


今回は新入社員採用に関して会社が準備しておくべきことについてお話します。


さて、採用は決まったものの提出書類が曖昧で毎回微妙に違っている、という会社も
たまに見受けられます。


ここで一度整理しておきますと、


【入社時に提出する書類】

1.誓約書
2.住民票記載事項証明書
3.身元保証書
4.個人情報同意書
5.給与振込口座申請書
6.通勤手当支給申請書
7.扶養控除申告書
8.源泉徴収票(前職がある場合)
9.年金手帳
10.雇用保険被保険者証(前職がある場合)
11.その他会社が必要と認めたもの


といったところが一般的でしょうか。
内容について補足すると、


1.誓約書・・・就業規則を守り、違反すれば懲戒処分や賠償の可能性もあることを
 記載しておきます。また最近の傾向として、会社の内部情報についての取扱なども
 盛り込んでおくと良いでしょう。


2.住民票記載事項証明書・・・「住民票」や「謄本」など、戸籍に関する書類を
 提出させることはできないことと なっているので注意してください。


3.身元保証書・・・ 従業員により会社は損害を被った場合、本人が弁済できなければ
 身元保証人が替わって損害賠償するというものです。
 期間の定めがない場合は3年、定める場合でも5年が最長となります。


4.個人情報同意書・・・誓約書に盛り込んでも結構です。




【採用時の健康診断】

採用時に忘れがち、あるいは知っていても徹底できていないケースが見受けられるのが
健康診断です。


労働安全衛生法では「事業者は採用する労働者を雇い入れるときは、医師による
健康診断をおこなわなければならない」とされています。


この「雇い入れるとき」とは「雇い入れの直前又は直後」ということになっていますが、
よくお問い合わせいただくのは「健康診断の費用は会社負担ですか?」という質問です。


原則は会社負担ですが、労働者が採用前3ヶ月間に健康診断を受け、
その書面を提出した場合は、その診断項目は省略できることになっています。


また採用選考時に健康診断を実施、あるいは診断結果を提出させる会社があるようですが、
これは妥当ではありません。


健康診断は、事業者の責任の下に実施されなければならないものであり、採用が決まる
前に診断結果を提出させることは問題です。




【入社後に・・・】

また先日、ある会社の担当社から次のようなご相談がありました。


「採用したばかりの従業員が、採用日の翌日から欠勤しています。会社としては辞めて
ほしいのですが、この場合、採用取消か、解雇か、それとも本人の辞退として処理して
よいのでしょうか?」というのです。


こういった場合、まずは本人の状況、意志を電話、あるいは訪問などで確認することが
大切です。


その上で、本人に働く意志がないのであれば自己都合退職ということになりますが、
一旦入社した以上は会社から積極的に退職手続きを取る場合は解雇となります。
(この場合、2週間以内の解雇であれば予告手当金の支給は必要ありません。)


時間をかけ、準備から選考を経てようやく決まった人がいきなりの無断欠勤というのは
会社としてはやりきれない事態ではありますが、このような例は珍しいものではありません。


採用時には上記の提出書類はきちんととっておくこと、また取り交わす雇用契約書には
必ず試用期間を設け、正式に採用にいたるまでの要件を具体的に定めておくこと
(上記の例の場合、遅刻、無断欠勤がないことなど)が会社を守るためにも不可欠と
言えるでしょう。





【3月中にやっておきべき事務処理】

 ● 所得税確定申告書の提出 (3月15日までに)
 ● 贈与税の申告前年度分  (3月15日までに)
 ● 個人事業税の申告    (3月15日までに)
 ● 個人事業者の消費税確定申告(3月31日までに)
 ● 4月・7月・10月決算法人の消費税中間申告(3月31日までに)