GWが終わると毎年よくご相談いただく事例があります。
それが従業員の「五月病」です。

先日ある企業の担当者の方に伺った話ですが、
「今年入社したばかりの従業員が休み明けに出社せず、電話で退職したいと
言ってきて困っている」とのこと。


新入社員の場合、学生から社会人へと大きく環境が変化し、
上司や先輩、顧客などのコミュニケーションからくる精神的負担を抱える
ことが多く、仕事に対するプレッシャーは自覚している以上のストレスに
さらされてしまうことになります。


五月病というと「根性が足りない」といった精神論になりがちですし、
以前は一過性のものといった印象でした。
確かに通常の怪我や病気と違い、本人の自己申告に基づく「勝手病」のような
イメージがあったことは否めません。
しかし、近年いわゆる「メンタルヘルス」といった職場での心の健康が
クローズアップされるようになり、職場の複雑な人間関係や長時間労働などの
ストレスにより、メンタル面で不調をきたす人が増えてきているのが実情です。


「五月病」は、最悪の場合はうつ病などを引き起こすきっかけになるとも
考えられています。
「単なる五月病」と安易に考えずに、きちんとしたケアが必要です。


新入社員に限らず、4月は配置転換などで会社での環境が大きく変わります。
新しい環境に馴染めないまま一月が過ぎ、迎えたGWがきっかけとなって
急激に気力を失う人も多く見られるようです。


環境が変わると新しい生活に慣れるため、肉体的にも精神的にも疲れるものです。
ストレスがたまってくると心身は限界を超え、心や体になんらかの変調や症状が
表れてきます。



【具体的な症状】

無気力で仕事に身が入らない、集中力がない、疲労を感じる、などのような症状が
出てきたら注意が必要です。
具体的には、「考えがまとまらない」「不安」「焦り」「寝起きが悪くなる」
「食欲がなくなる」逆に「つい食べ過ぎる」「刺激物を好むようになる」「疲れやすい」
などが特徴とされています。


更には「酒や煙草の量が増える」や「イライラする」「抑うつ気分」などの自覚症状が
出て来ると要注意です。
よく言われることでは、「今まで興味のあった趣味などに全く意欲がわかなくなった」
あるいは「身だしなみ等に気を払わなくなった」というのも判断する基準として
わかりやすいものでしょう。

このような症状が出てくる、あるいは周りにそのような従業員がいる、という場合には
注意してください。



【対処法】

まずは十分な休養をとり、心と体を休めることが重要です。「それができれば苦労しない」
という会社も多いでしょうが、 出来るだけのんびり過ごす、趣味の時間を多くとるなどの
気分転換を図ることが必要です。

残業続きの従業員がいて疲弊しているようであれば声をかけ、無理をさせず業務を
分散させるような配慮は必要でしょうし、元気のない従業員には相談に乗ってあげたり、
愚痴を聞いてあげるだけでも相手は随分と気分が楽になるものです。

一般に五月病やうつ病にかかりやすい傾向の従業員はまじめで完璧主義の性格の人が
多いといわれています。しかし、新しい仕事や新しい人間関係の中で何でも完璧に
こなすことは困難です。
8割できれば良しとし、過度のストレスをかけないよう注意してください。


新しい環境に適応できずに時間がたつと、自分だけが取り残されてしまったような
気持ちになり「何とか周囲に溶け込まなければ」という焦りがストレスの要因となる
ケースもしばしばです。
しかし、焦っている時に行動しても、空回りして結局心身共に疲れて終わることが
多いのも事実です。
この時期はあまり焦らず、周囲の流れに身を任せるようアドバイスしてあげましょう。



労働時間と業務負荷を考えないと、社員個人の心のバランスだけでなく、会社組織の
バランスをも崩してしまうこととなります。
日々従業員のSOSのサインに気づけるよう注意を払うことが企業の労務管理担当者
にとって大事なことではないでしょうか。



【5月中にやっておきべき事務処理】

 ● 源泉徴収税額・住民税特別徴収税額の納付(10日までに)
 ● 自動車税納付(31日までに)
 ● 3月決算法人の確定申告・9月決算法人の中間申告(31日までに)
 ● 6月・9月・12月決算法人の消費税の中間申告(31日までに)
 ● 確定申告税額の延納届出による延納税額の納付(31日までに)