前回までで子育て支援施策の意義や施策の種類などについて
お話ししましたが、実際に運用する際の指針となるのが規程です。

今回は、子育て支援施策の基本である『育児・介護休業規程』について
お話しします。

なかには
『どうせ法律通りに休業させないといけないなら、
そんな規程なんて準備する必要ないわ』
とお思いの方もいらっしゃるかもしれません。

いえいえ、それは会社にとって最も危険なことです。

会社としては社員の権利を保ちつつ、
しかしながらそれを運用するためのルールを整備しなければ、
社員の権利濫用につながる恐れがあります。


社員と会社の権利・義務をきちんと規程に定めることによって、
無用な混乱を防ぐことが出来ます。

実際に『育児・介護休業規程』の作成に当たっては、
次の項目について良く考えてから着手するとよいでしょう。

@施策適用の範囲
例えば入社1年未満の方や所定労働日数が週2日以下の方については
除外することができます。また、契約社員の方について、
施策利用期間中に契約の更新が見込まれない方も除外が可能です。
除外をする場合は、労使協定も必要となります。

A施策申出の手続
何日前までに申出が必要なのか、申出の際の手順等を定めておく必要があります。
申出を撤回する場合も同様です。
実際に運用する場合には、現場の業務スケジュールの再編などで
どの位日数が必要なのかとイメージしながら検討していくとよいでしょう。

B施策利用の期間
子供が何歳になるまで、または1年のうちに何日・何回までか、
といった施策利用の期間を定めます。

C施策利用期間中の給与等の取扱い
休業・休暇した場合の賃金の有無はもちろん、
短時間勤務の場合の給与計算方法、賞与・昇給の取扱いなどを定めます。
休業期間については、社会保険料・住民税等の取扱いについても
定めておく必要があります。


以上の項目について検討後、実際に規程の作成に着手します。
規程を作成する場合は、就業規則本則との整合性などについても
注意を払う必要があります。

これら規程に記載すべき項目を検討すると同時に、
会社は実際に施策利用者が出る前に、
「代替要員の確保の困難さ」と「周囲への業務負担の増加」への対応について
検討していかなければなりません。

次回は、上記2点についてもう少し掘り下げて考えていきたいと思います。