どんな事柄にも「原理原則」があります。


「原理原則に則って考えなさい」とか「原理原則を見極めなさい」など、
この「原理原則」という言葉は皆さんも聞いたことがあるはずです。


経営にますますスピードが求められる時代で、マネジメントクラスの負荷が
かつてとは比較にならないほど増大し、中堅社員にも自ら判断・意思決定が
求められるようになってきました。

こうした状況のなかでは、応用力にスポットが当たりがちですが、
そんな時代だからこそ原理原則が大切なのです。


そもそも原理原則とはどういう意味でしょう。

原理・・・事象やそれについての認識を成り立たせる根本となる仕組み
原則・・・多くの場合にあてはまる基本的な規則や法則


つまり、認識や行動の基本法則ということです。

似たような意味なので区別せずに用いられることが多いですが、
原理は主として存在や認識に関係するもの、原則は主として人間の活動に
関係するもの、という違いがあります。


どんな世界であれ、原理原則をもたない人間は、組織のなかで信頼されず、
受け入れられることはありません。


では信頼を勝ち得るにはどうすればよいでしょう。


野球の世界においては、「戦力」「士気」「変化」「心理」という
4つの要素が重視されます。


なかでも士気、すなわちムードは重要です。

ムードが良いと仲間の心を高揚させ、組織に勢いがつきます。

そういう意味でも監督(リーダー)にとって選手(部下)に優越感や
優位性をもたせることは重要な役割となります。


「うちは他のチームより進んだ野球をやっている」という気持ちをもたせ、
さらに経験やデータをもとに具体的な攻略法を授ける。

すると選手達は「おれにもできそうだ」という気になると同時に
監督(リーダー)に対する尊敬と信頼が芽生え、他チームに対して
怯むことなく向かっていくことができるようになります。


チームにとって大きな効果が芽生えてくるのです。



では、組織に置き換えるとどうでしょう。

○いきなりマネジャーに昇格して何をやっていいかわからない
○一生懸命やっているはずなのに結果が出ない


このようにリーダーとしての役割をはっきりと理解しないまま
ポストに就いて四苦八苦しているケースも多く見受けられます。

今のポジションで何をしなければならないのか、
よくわからないまま淡々と仕事をこなしている。

これでは仕事の量だけ増えて、質がまったく伴いません。

すべてが中途半端になり、部下からの不平不満に囲まれる結果となります。


リーダーとして失格です。


悪循環の中で自分のスタイルを模索していくのは無理がありますし、、
このような状況で部下になにかを求めても説得力がないので伝わるはずが
ありません。

リーダーそれぞれに個性の違いはあって当然ですが、
根本である仕事と人に対する考え方は明確にしておかないといけません。


我々人類は、古くは石器時代・縄文時代から、
「人々が力を合わせて効率よく成果を上げるためには、こうした方が得策だ!」
という知恵を集積してきました。


これがマネジメントにおける原理原則です。


こう行動するのが「定石」であるという原理原則を知った上で、
自分の経験と組織の現況や仕事と照らし合わせながら、自分なりの
マネジメントスタイルを確立していくのが大切です。


スタイルが確立できれば、行動や言葉に説得力が出ます。

説得力が出れば、部下からの信頼が得られます。

信頼が得られれば、良好な人間関係が築けます。

良好な人間関係が築ければ、組織のムードが良くなります。

ムードが良くなれば、仲間の心を高揚させ、組織に勢いがつきます。



今一度、基本に返ってみてはいかがでしょうか。



 【今日の野村監督の言葉】

『原理原則をもたない人間は、組織のなかで信頼されず受け入れられることもない』