前回は求人広告を出すときに気をつけた方が良いポイントをお伝えしました。
さあ今回は出来上がった求人広告を見て、
求職者たちが続々と応募してきてくれた後のお話です。

まずは書類選考が一般的ですが、
ここでは書類選考後の「面接」について詳しく見ていくことにしましょう。


よく人事担当者の方とお話をしていると
「採用面接で応募者を見抜くのは本当に難しい」

「採用してみたら面接の時とは大違いだった」
と聞くことがあります。


早速ですがまず最初にお断りしておきたいことがあります。


それは「人を見極めることなど不可能である」という事実です。


いきなり身も蓋もないようにお感じになるかもしれませんが、
これは面接官として応募者を面接するときに絶対に忘れてはいけない、
極めて重要な事実です。


一般的に役職が上になればなるほど
「自分は人を見る目がある」と考えてしまう傾向にあります。
特に自分の身一つで会社を興し、成長させてきた創業社長になると
「自分の人を見る目に間違いは無い」と自信たっぷりに仰ることがよくあります。

もちろん豊富なビジネス経験の積み重ねによって生まれる自負心なのでしょう。
それに実際に人を見る目もお持ちのはずです。


しかしどんなに経験豊富な方であっても、
はたまた目のくらむような人脈をお持ちの方であっても、
日本中の(あるいは世界中の)全てのタイプの人と出会うことはできません。

出会ったことのない未知の世界の人材を見極めることは、
そういった方であってもやはり難しいことなのです。


「人を見る」ということは、
対象者の姿を目で見て、雰囲気を察知し、あるいは話しぶりを耳で聞きながら、
それら「自分の感触」をもとに頭と心で判断すること。

つまり言い換えれば、
人は自分の「窓」を通してしか他人を見ることはできないのです。


どれだけ人を見る目に自信があっても、
「世の中には自分が知っている世界に当てはまらない人がいて、
自分にはそういう人を見極めることは出来ない」
という現実を真摯に受け止めることです。
まずはそこから始まります。


また、採用面接というと
「こちら」が面接をする側で「あちら」が面接をされる側だと
考えてしまいがちですが、
実際は応募者側も会社や人事担当者を見極めようとしています。
そういった意味では応募者も会社もお互いに同じ立場にあると言えるでしょう。

同じ立場にある以上、相手の真の姿や本当の考え方を知る為には
対等な目線で語ることができなければなりません。
悪い意味でプライドばかり高く、自分を大きく見せようとしている相手に対して、
自分の本当の姿をさらす人はいません。

相手の素の姿が知りたいのなら、こちらも素の状態で相手に向かい合うことです。


素晴らしい人材を瞬時に見極められる魔法はどこにも存在しません。
しかし応募者ひとりひとりの「本当の姿」を引き出すことが出来たなら、
その採用面接は成功に一歩近づいたことになります。


その勝負の分かれ目となるのは
「自分の窓を通してしか他人を見ることはできない」ことを知っているか否か、
そして
「素の状態でしっかり相手と向かい合う」ことが出来るか
どうかだということなのです



さて、「人を見る」というポイントに絞ったお話は一旦ここまで。
次回からは採用面接において会社が陥りやすい「ワナ」をご紹介していきたいと思います。
今、御社で行なっているその採用面接は恐ろしいワナにはまっていないでしょうか…?