本テーマも残すところあと2回となりましたが、
今回の話は外国人労働者雇用のきかっけについてです。

前回の掲載では華僑について少し触れたのですが、ある企業の人事部長さんとの話
の中で偶然その話題になり、聞くと、同部長は若かりし頃に政府系油田開発の仕事で、
中東以外にもソ連や東南アジア諸国、アフリカ、カナダを転々としていたそうです。

訪問した国々では、ホテルで過ごしていても現地情報は入ってこないため、スーツを
脱ぎ率先して現地の服を着て、仕事終わりに街に出て人に会い、バーやたまり場へ
出歩くことを繰り返していたそうです。

アフリカの聞き覚えのない国でしたが、ある滞在国で油田開発を行っていたときのこと、
急遽現場作業員として30名のワーカーが必要となり、正規ルートで依頼したところ、
たった2名しか確保できず、計画変更もやむなしかと路頭に迷い、街で知りあった
華僑の方に愚痴を言っていたところ、「必要なら50名確保できます」と約束した日に
真面目に働く教育も行き届いたワーカーが大勢集まって、難を逃れたそうです。

部長の話は続き、彼らのネットワークや結束力が凄いのは言うまでもないが、
すぐに家族を呼び寄せ、国籍がないと商売をすることが出来ないと知ると平気で
国籍を変えてしまう場面に遭遇し、驚愕した経験も多々あったとのことでした。

ご自身が海外で外国人労働者として活躍していたからなのでしょう、会社に在籍する
外国人労働者の方への対応は優しいだけでなく、彼らを想うからこそ厳しく接し、
技術や遊びを覚えることも、お金を貯めることも大切だが、何より日本のビジネス
方式を学んで欲しい、コンビニから八百屋、配送など目にするもの全て貪欲に商売の
システムを日本にいる間に覚えて、それをきかっけに母国で起業して欲しい、
そして親日派の方を増やすことが本望だそうです。

多くの方に外国人雇用の理由を聞くと、現地進出のため、取引国との商談(言語や
商慣習)、または労働力確保のため、賃金、日本の若者よりハングリー、休まず
真面目で勤勉、技術の海外移転・国際貢献のため等々さまざまな理由を聞きます。

この場合企業側の「必要に迫られて」という理由を消去していくと、国際貢献という
理由だけが残るのかもしれない、ということを感じた人事部長さんのお話でした。