「目標レベルと成果主義」

年功序列主義からの脱却、成果に応じた賃金体系としているところが
目立つようになってきました。

月間の売上もしくは粗利に応じてインセンティブを支払うことは、
能力の高い人にとってみれば非常にありがたい制度だと言えます。


しかしながら、実際は能力の高い社員ばかりが集まっているわけではないでしょう。


現行の成果主義では、能力の高い人・低い人の差を明確にすることに
重点を置いているとも言えなくはありません。
能力の低い人を叱責し、能力の高い人はそれを見て何とも思わない。


そのような成果主義制度では、有能な人材を育てていくことは不可能です。
たまたま優秀な人材を採用することはできるかもしれませんが、
その人材をさらに育てていくことは困難を極めます。


「他の社員はできるのになぜ君はできないのか」
言葉は悪いですが、見せしめの形で叱責することは一種の賭けです。

「なにくそっ!」
と思う方であれば効果的かもしれません。

ただし、全員がそんな方ではありません。
シュンとなって、次の日から出社してこないかもしれません。
また、過度な目標(ノルマ)を掲げられたと放言してパワハラを主張してくる
かもしれません。そうなると、対応に時間も手間もかかります。


過去にも説明しましたが、欠勤(休職)期間が長くなればなるほど
業務のしわ寄せが来るだけでなく、人件費増加にも繋がりかねません。


そもそも成果主義の意味は

○会社の売上・粗利を高める
○社員に給与という形で分配する
○能力が低いであろう社員を育てる人事評価の仕組み

この3点により会社・社員の質を高めていくことです。


能力の高い人は数字を上げるだけでなく、能力の低い人に業務の進め方を
指導してあげる、もしくは管理職自ら指導していくことも必要です。

1日2日では無理ですが、半年・1年計画で社員を育てることこそ
本当の意味での成果主義制度の成功と言えます。


出社してこなかったり、パワハラと言われたことへの対応に時間と手間をかけることは
損失でしかありませんが、社員を育てるために繰り返し指導していく時間と手間は、
長期的視点で考えると、先行投資という意味合いで後から還元されるものです。

後ろ向きなことに時間と手間をかけるのか、前向きなことに時間と手間をかけるのか、
どうすればいいか答えはわかりきっています。


数字だけではない、社員を育てる(気にかけているよという合図)成果主義制度こそ
会社を盛り上げ、メンタルヘルス対策にも効果をもたらします。