「労働時間と生産性」


労働時間(残業時間)の長さが社員の健康状態に影響を及ぼすこと、
そして会社の負うリスクについて、本シリーズ第2回の「安全配慮義務」で述べました。

会社には労働時間を把握する義務があります。(労働基準法)
と同時に、安全に働ける職場作りも義務とされています。(労働契約法)


労働時間が長くなると、身体の疲れはもちろん精神状態も追い込まれます。
そのような状況下で「いい仕事」ができるでしょうか?
否、いい仕事などできるわけがありません。



「人材が確保できない」「人材が定着しない」「人材を育成できない」



この3点がネックとなり、限られた労働力の中で業務をこなす必要があるからこそ
労働時間が長くなってしまい、社員の健康状態が悪化し業務効率も低下していく。
そして、業務効率低下により売上・利益にも影響が及んでしまう。

メンタルヘルス問題だけでなく、会社経営を揺るがすまでに至ってしまいます。
昨今の情勢として、リーマンショック以前に比して売上・利益ともに
依然として厳しい状況にあるのはご承知のとおりです。


他社との差別化を図り生産性向上を追及するには、「人材」を伸ばすしかありません。


経営者が直接社員と話をすることで、会社の考えを共有する(理念の共有)ことも
人材の確保・定着・育成に効果的です。
理念を共有できるか否か、簡単に聞こえますが最も重要なポイントです。


業務効率を上げるための積極的なアウトソーシングも有効な労働時間対策であり、
空いた時間を有効活用できることでの職場環境整備にも繋がります。


労働時間の長さは生産性を押し下げることしかありません。
社員任せ・部署任せにせず、会社全体で考えなければ解決もできません。

古くから「長く働いている人ほど仕事をしている」という風潮がありますが、
これはまったく違います。

長く働いている人ほど生産性を悪化させ、逆に早く帰っている人ほど
限られた時間の中で仕事をこなしているのです。

残業代を加味すると、生産性が低い人ほど残業代が高くなり、賃金の逆転現象が
起き、仕事ができる人ほど会社を去っていくという負の連鎖も起きかねません。


まずは、なぜ労働時間が長くなっているのか?
皆様の会社での問題を把握することから始めて下さい。