みなさん、「老い」をどのような時に感じるでしょうか。

「物忘れが激しくなった」
「疲れやすくなった」
「スピード感に対応できない」

など、様々なところで感じるかと思います。
一言で言えば、
「仕事を含めた日常生活が闘いの場」になっていくことではないでしょうか。

身体機能が衰えていくと、毎日の何気ない動作が大仕事になります。

少子高齢化は皆さんご承知の通りで、年金の支給開始年齢の引き上げとともに、
65歳まで継続的に雇用をする法律が制定されました。
高齢者に対する企業のスタンスは様々ですが、十分に活用できないままに、
賃金を維持し続けることはナンセンスです。

能力に見合わない人件費の負担は、いまや企業経営を厳しい状況に陥れる
ことになります。
企業は、この「老い」というものを意識して、人材の活用を考えていかなければ
なりません。

60歳定年を維持し、65歳までの継続雇用制度を採用している企業は、
厚生労働省の統計によれば、85%を超えています。しかし、再雇用をされた
高齢者の皆さんは、これからも

「バリバリ働くぞ!」

という気概をもっていらっしゃるでしょうか。
なんとなく、

「わしはもう定年退職をした身だから」
「雇ってもらえたからこれで満足」

などの空気が漂っていませんか。

人生における仕事のウェートが高く、子供も独立して一定の資産もできていると、
そうなるのも無理はありません。ここでも自分の価値観にあった働き方を
望む声が聞こえてきます。

「65歳まで働かなければならない」

という社会全体の空気ができあがるまでは、仕方ないのかもしれませんね。

しかし、企業も柔軟に対応していかなければならないので、まずは、
高齢者に対する会社の方針を決定することが重要となります。

1.徹底的に活用する
2.限定的に活用する
3.活用を諦めて若返りを図る

個人の能力やスキルに応じた高年齢者用の処遇を再設計し、徹底的に活用することを
前提に給与水準を考えていくことは、優秀な人材を引き留めるために必要ですが、

定年=有期契約社員への切り替え

と位置づけている中小企業にとっては負担増です。

55歳あたりから前もって、能力に見合った職務を限定し、やるべき仕事と
求める能力を明確にして、限定的に活用することが重要となります。
その限定的な職務が、パートタイマーやアウトソーシングにもできることであれば、
その対価と比較して給与水準を設定することも考えることができます。

技能や知識の伝承をしてもらうために、若い社員と会社のつなぎ役としての
役割を与え、

「期待することをやめる」のではなく、
「大いに期待している」

ことを伝え、「やりがい」を持ってもらうことが高齢者を活用していく上では
一番効果的な方法となります。